4■ウテフ・パンパは「水」という短編にも出てくる(つづりは、少し異なっているが)。
主人公の少年は、結びの場面で、救いをもとめて近くのインディオの村をめざして駆けていく。その村はウテフ・パンパである。
少年がこの村を頼みにする理由は、そこのインディオたちが、土地を所有し、気骨があり、農場主のドン・ブラウリオを恐れないからだ(Indios lisos y propietarios, le hacían correr a Don Braulio.)。
遠くに見晴らせるウテフの村について少年はつぎのように述べる――
Bien abajo, junto al río Viseca, Utek'pampa se tendía como si fuera una grada en medio del cerro Santa Bárbara.
Nunca la pampa de Utek' es triste; lejos del cielo vive: aunque haya neblina negra, aunque el aguacero haga bulla sobre la tierra. Utek'pampa es alegre
「ずっと下のほう、ビセカ川沿いにウテフ・パンパが広がっていた。草原は山腹に据えられた石段のようだった。
ウテフ・パンパはさびしげに沈みこんでいることがない。空からだいぶ離れたところに横たわっていようが、黒っぽい霧がたちこめていようが、はげしい雨が大地を叩こうが、ウテフ・パンパはいつもあかるいのだ。」
村の明るさと、そこに住むインディオたちの明るさとが共鳴し合う。人間とその環境が連関するという考え方その背後にある。
ウテフ・パンパの画像が見つかったら、ここにリンクを貼りたいと思う。